我が子にへのトラックバックです。
ご自身のお子さんのやけどに対して、創傷被覆材を使われ、きれいに治されておられます。
創傷被覆材がない場合、もしくは、やけどの範囲が広すぎて使えない場合、どこにでもあるラップを使って処置をすることができます。
やけどの入院患者さんの処置をお見せしますね。
なお、写真を使用することに対して、患者さんのご同意は頂いております。
ただ、かなり広い範囲のやけどなので、人によっては写真を見られないほうがいいかもしれません。
背部のストーブでの熱傷。
3度と2度が混在する熱傷です。
救急搬送されてきた時は、着ていたシャツがやけどに張り付いていて、非常に強い痛みを訴えておられ、あおむけになれない状態でした。
シャツをはさみで切って、やけどの部分をぬるま湯で洗うだけでも、患者さんはとても痛がります。
当然、キズにくっついてしまう
ガーゼはご法度。
以前は、人造皮膚のようなもので治療をしていたこともあったのですが、
浸出液が多いと、とてもくさくなる
くさくなっても、はがすときにイタイのでなかなか交換ができない
治療費がかさむ
という理由から、
かわかさない
くっつかない
簡単に交換できる
処置の方法として、
ワセリン(もしくはプラスチベース)をぬったラップをはるようにしています。
実際の治療ですが、
ラップをはがして、ぬるま湯で浸出液をそーっと洗い流した後、
ワセリンをぬったラップを当ててテープで固定し、その上から浸出液を吸収する為にオムツを当てています。
処置をはじめてからは、あおむけでも眠れるようになり、病院の外に散歩に行けるようになりました。
ラップでおおわれたやけどは、みずみずしくなり、上皮化も順調です。
消毒される痛みや、ガーゼをはがされる痛みもなく、考えられる限りでもっとも痛くないやけどの処置でしょう。