譜久山仁 の 第3診察室

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次の世があったら‥

 と、思うこと、ありませんか?



今日は、ちょっと複雑な気分です。
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 治療をする前に、患者さんとご家族に、
いろいろな合併症(治療に伴って起こりうる、不具合なこと)のお話をする時は、気が進みませんが、

 できる治療がない、ということをお話ししなければならない時は、
どんな風に話したら希望を失わずに現状を受け止めてもらえるか、と
頭を悩ませます。


 どんな治療にも合併症はつきもので、
どんなお薬にも副作用があります。

 たとえ、治療やお薬の効果がなかったとしても‥。

 それだけに、効果がない治療、お薬は、
できるだけなしで済ませたい。
そして、ご家族が納得の上で、そう望んでもらえるようなお話をしたい。

 でも、
治療ができない、ということは、
そのままだと、近々、死が近づいてくる、ということなんですよね。


 そして、
それに対して、なにもしない、ということを選択することは、
とても勇気がいる、のかもしれません。


 こんな時、こう思うんです。

 今は、出来る限りの治療を頑張ってきましたから、
すこし、お休みをして、
次の世に備えましょうね。

と、いうように、考えることが出来たらな、

と。



 死は、敗北ではない。
生を、精一杯、全うしてきたならば、
死しても、無に返ることはない。

というのは、僕が常々思っていることです。

そして、そんな時の、心の拠り所が、
次の世、
なんです。


もちろん、次の世のことを考えるためには、
今の生を、精一杯生きることが先決です。


老いて学べば、則ち死して朽ちず 
(三学戒より http://ja.wikipedia.org/wiki/言志四録 )
という言葉からは、
頑張る余地がある限り、精一杯頑張れば、
たとえ形が無くなっても、残るものはある、
という希望が伝わってきます。


 できる治療がなくなってしまった患者さんに、
面と向かって希望を失わないようなご説明ができるほど、
医者としてまだまだ人間が出来ていませんが、

少しでも希望の光が残るようなお話ができるようにしたいです。
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by fkymhts | 2011-01-19 23:59 | 医者と患者さん