譜久山仁 の 第3診察室

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足のキズ、治療の経過をお見せします(ちょっと難しくなりますが、説明を)

この患者さんの足のキズは、皮膚が傷ついて化膿し、皮膚の下には膿がたまって(皮下膿瘍:ひかのうよう)、周りに炎症が広がっている(蜂窩織炎:ほうかしきえん)という状態でした。

膿が出ているのだったら、消毒をしないと、 と、つい考えがちですが、
化膿しているキズでは、消毒液(イソジン)の効果は膿を分解するのに使われてしまい、殺菌力は低下します。
それだけでなく、消毒液は細菌だけでなく、人間の細胞も殺してしまうのです。

ということで、この患者さんの治療にも、ほかのキズの治療と同じように消毒液は一切使わず、キズにくっつくガーゼを使わない治療をしました。

その上で、化膿に対する別の治療が必要です。
化膿に対しては、
膿を外に出すことと、抗生剤(化膿止め)を使うこと が治療です。
そこで、ナイロン糸のドレーンを皮膚の下の膿がたまっているところに入れて、膿を外に出しました。
また、蜂窩織炎に対しては、抗生剤の点滴を使っています。

このように、キズの治療と化膿の治療は別々の治療を同時にすることが必要なのです。

決して、化膿しているキズに、消毒液をかけて、ガーゼをあててはいけないのです。

少し、専門的なお話になりましたが、治療を根本から知っていただくことが、キズが治っていくのを実感し、自分の体との対話をするのに必要なので、ご説明しました。

この治療の結果は…また次にしましょうね。
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by fkymhts | 2005-05-03 06:57 | キズの手当て