譜久山仁 の 第3診察室

shinsatsu.exblog.jp
ブログトップ

担保

 「先生の言っていたことが、わかったで。」

 お酒を飲みすぎたために大量に血を吐いた患者さんが、ポツリと言った言葉です。

 外来で診てもらっていた先生から、ずっと、お酒をやめるように言われていたのですが、やめられていなかった患者さんです。

「お酒のために肝臓が働かんようになって意識がなくなってしまう肝性脳症という状態になったり、食道の静脈がはれてできる食道静脈瘤が破れて血をたくさん吐いたりするようになるよ。」
「お酒は絶対、やめへんとあかんよ。」
と、言われ続けていました

飲んでない、と言いながらも、
「缶チューハイ1本だけ飲むことがあったんや。」
ポロリと暴露しました。

食道静脈瘤が破裂し、大量吐血して命に関わる状態になって、かかりつけの先生の言葉が身につまされたのでしょう。



アルコール性肝障害の人が、お酒を飲むことは、命を担保にしているようなものです。

お金を借りるときは、返せなくなって担保を押さえられるようになるまでは、担保のことを心配しないものかもしれません。

借金の担保は押さえられても、担保をあきらめればすみますが、命を担保にすると取り返しがつきません。

決して、命を担保にしてまで、お酒、タバコを続けないでください。
[PR]
by fkymhts | 2005-07-15 19:39 | 医者と患者さん