譜久山仁 の 第3診察室

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支える緩和ケアへの道 開ける

 今日は大みそか。いよいよ2015年も終わります。
今年は僕の中で緩和ケアが変わるきっかけを頂いた年でした。
緩和ケアは治療ができなくなってから必要になるものという考えが、患者さんにも、場合によっては医療者にもあります。
最近になって診断から切れ目のない緩和ケアの必要性が言われるようになってきましたが、今年みつけた2005年の図では、
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診断された時に支持療法の必要性が大きいことを示しています。
そして、日本で一般的に言われてきている緩和ケアはエンドオブライフ ケアに位置付けられます。

 譜久山病院では、抗がん治療の途中からバックアップという形でがん患者さんに関わってきました。抗がん治療の副作用を抑えるように、がんの治療ができなくなった時の精神的苦痛や痛みや息苦しさ、だるさなどの身体的苦痛を和らげることができるように。
これらの緩和ケアの取り組みが患者さんのお役に立っていたことを願っていますが、見守る・看取る緩和ケアであり、「がんに対して打つ手がない」という患者さんの絶望感に対しては無力でした。
「痛みは取れて楽になったけど、後は死ぬまでの日を待つだけだよね。」と言われる患者さんに、
「そんなことはないですよ」と無責任な言葉をかけることはできず、
「予後はあくまで統計的なことですので、どのくらい間お元気かどうかはまだわからないですよ。」という言葉は自分の心にも虚しく響きました。

 3大治療ができなくなった患者さんを支えることができる治療がないか。
模索の途中で出会った食事療法は選択肢の一つとしては良いと思いますが、賛否両論あり、医師として患者さんに強く勧めるだけの確証を持つことはできません。
免疫療法は理論としては確立されていますが、医療保険が使えず、自費での治療になるため、費用面のハードルが高いです。
温熱療法は、理論として確立できており、保険診療でできる治療なので、目と脳を除くすべての固形がんの患者さんにお勧めすることができ、支える緩和ケアの心強い一手になります。

いよいよ8月19日、大きな希望を胸に初めて温熱療法を見ることができた日のことは、
新しい年が明けた明日、お知らせしますね。

みなさま、良いお年をお迎えください。
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by fkymhts | 2015-12-31 17:49 | 診察室のひとりごと