譜久山仁 の 第3診察室

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早期からの切れ目のない緩和ケアって?

「緩和ケア」というと、
「もう、そんなに悪いのですか?」 と言われることがあります。

たしかに、緩和ケアという言葉が使われ始めたときは、「がん治療が効かなく」なってからするケア、と言われていました。
でも、それは25年以上も前のはなし。
今は、早期からの緩和ケアが必要、と言われています。
WHOは、1990年の時点では緩和ケアを「がん治療が効かなくなった患者に対する全人的なケア」と定義していましたが、その後、2002年の声明で、「がん治療の早期から開始すべき積極的な医療」と、がん治療の中心的存在へ位置づけを転換しています。転移・再発と診断された時点から、抗がん剤治療などと同時に開始すべき医療が緩和ケアなのです。
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ふくやまが2004年に明石で緩和ケアに関わり始めたときは、
抗がん治療後の緩和ケア が一般的でした。

抗がん治療後、患者さんはそれまで治療して下さった先生や病院との関係が終わって「もう治療がありません」と言われ、諦めと失意のどん底にいることが多かったのです。

抗がん治療後に緩和ケアが始まっても、短期間で亡くなられる患者さんも居られ、患者さん・ご家族さんと緩和ケアを提供する医師や看護師などの医療者との人間関係を築くのもなかなか困難でした。

そこで、抗がん治療を行う先生と相談して、抗がん治療中の段階から患者さんを支える「バックアップ」という形での緩和ケアを始めることにしました。
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緩和ケアは、患者さんが がん と診断された時から生きている間ずっと、そして、亡くなられた後のご家族の悲しみまでを支えるケアです。
そのためには、緩和ケアを提供する医療スタッフがチームとなって、患者さんやご家族と一緒に歩んでいくことが大切です。

抗がん治療は がん を取り除いたり、小さくしたりすることを目標としますが、
緩和ケアは 患者さんやご家族がより良い時間を過ごすことを目標とします。
そのため、緩和ケアは、通院、入院、そしてご自宅(在宅医療)を通じて、切れ目なく提供される必要があります。

抗がん治療の段階から、そして、できることならば抗がん治療を行う病院と連携して、がん と診断されたその瞬間から、切れ目のない緩和ケアを明石で提供していきたいです。

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by fkymhts | 2017-02-15 18:37 | 診察室のひとりごと