譜久山仁 の 第3診察室

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広い範囲のやけどの治療

 左膝より先ほぼ全体にわたる広い範囲のやけどをした患者さんが、おられます。
(医学的には、一部3度熱傷を伴う、広範囲の2度熱傷。体表面積の7%と評価しています。)

入院治療後、通院での治療を続けているのですが、
キズの処置の原則どおり、
消毒はせず、
乾かさないようにワセリンを塗って、
きずにくっつかないようにフィルムで覆い、
不潔にならないようにシャワーを浴びてもらっています。



退院後、外来で診察させていただき、とても順調に回復してきたので患者さんが喜んでいました。

入院中は、
感染があったので抗生物質の点滴をしたり、
治り方がおそかったので、肉が盛ってくるのを早くするスプレーを使ったりしましたが、
やけどの部分を消毒したり、抗生物質の入った軟膏を使うことはありませんでした。

今回で、広い範囲の、深い範囲にいたる(3度の)やけどの患者さんを3人診させていただきました。

ワセリンを塗って、フィルム(穴あきポリエチレンフィルム、もしくは、食品包装用フィルム)で覆う、もし、よごれが多い場合は、その上から水分を吸収するパットを当てるという方法は、褥創の新しい治療法を提唱されている鳥谷部先生から教えていただいた方法です。

この方法を、3人の患者さんにご説明した上で、治療をしてきました。

これまで一般的に行われている、消毒をする処置、軟膏を塗ってガーゼをあてる処置、キチン質の被覆材を使った処置など、すべて行ってきました。

今回の方法は、その中でもっとも
痛みが少なく、早く治って、跡も残りにくい と思います。

そのうえ、
治療材料が安価であり、
患者さん自身が処置をすることができるので、通院の負担が減ります。

まだ、教科書的な方法ではありませんが、患者さんへの十分なご説明の上、これからも広めていこうと思います。
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by fkymhts | 2005-10-28 10:57 | キズの手当て