これまで、キズの手当てのお話をしてきましたが、治療法について名前が統一されておらず、混乱された方もおられるかもしれません。
ここでは、ちょっとふり返って、キズの手当てについてまとめてみます。
まず、
キズの手当ての原則は、
1.キズを消毒しないこと
2.キズのよごれをしっかり落とすこと
(水道水でしっかりと洗って、でも、キズを直接こすらないこと)
3.キズを乾かさないこと
4.キズにくっつくものでキズを覆わないこと
です。
ここでの キズ には、 けが、やけど、床ずれ などすべてを含みます。
キズの治療を、第3診察室では
湿潤療法 と 開放性ウェットドレッシング療法 と表記しています。
両方とも、上の手当ての原則にのっとっています。
そして、少しややこしくなるかもしれませんが、
広い意味では開放性ウェットドレッシング療法は、湿潤療法の中に含まれます。
(↑少し見にくいですが、クリックすると見やすくなります。)
つまり、キズを消毒しない、乾かさない治療を広く意味するのが湿潤療法という言葉であって、
その中に開放性ウェットドレッシング療法も含まれています。
ただ、一般には、
けがの手当てには湿潤療法という言葉が、
床ずれの処置には開放性ウェットドレッシング療法という言葉が
使われることが多いです。
狭い意味での
けがの手当てに対しての湿潤療法
床ずれの処置の開放性ウェットドレッシング療法 については、またご説明していきますね。