譜久山仁 の 第3診察室

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ささえ

 「情けない…」

Tさんは、涙ぐみながら、言われました。

「人の手を借りないと、身の回りのことができない。
自分でできないことが、情けない…。」



癌の終末期の患者さんは、それまでに出来ていたことが出来なくなります。

自分の身の回りのことをする能力の喪失は、
自信の喪失につながり、
尊厳の喪失にすら、つながっていきます。

Best Supportive Care

これまで、終末期医療と呼ばれていた医療が、最近こう呼ばれるようになってきました。

その人のあり方を、尊厳を、もっともよくサポートする医療。


治らない病気だから手のつけようがない、

のではなく、

癌の根治を目標とは出来ないけれども、
その人の時間を可能な限り
安楽に、そして、尊厳をもって過ごせるように
ささえていく。


人は、みんな、いつか死にます。
ただ、そのいつかが他の人より近いだけ。


Tさんが、
最期まで安楽に、
そして、尊厳を失うことなく過ごせるように
ささえていきます。
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by fkymhts | 2006-09-04 00:40 | 医者と患者さん