どうして、この人は、
これだけまっすぐな瞳を持っているんだろう。
僕とほとんど変わらない歳で、癌の手術を受けられ、
その上、再発し、食事が食べられないという状態にあるのに。
痛み、息苦しさ、だるさ、というからだの症状。
どれひとつとして、耐えられるものではない。
それだけではない。
不安、あせり、やるせなさ、がこころをも襲うはず。
それでも、どうして、この人は、
うつむくことなく、輝きを失うことのないまっすぐな瞳をもてるのだろう。
キュプラー・ロスの死の受容の5段階。
否認・怒り・取引・抑鬱・ そして 受容
この人は、受容の域にまで
達したのだろうか。
僕が耐えることができないであろう苦痛にも、まっすぐな瞳をそらすことのないこの人。
この人の瞳が輝きを失わないように、
そして、すこしでも長く
きらきら、輝く時間を持ってもらえますように。
できる限りの best supportive careをしていこう。