譜久山仁 の 第3診察室

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手術 と 舞台

 外科医です。

というと、

ずっと手術をしているんですか?

というお返事が返ってくることがあります。
 


外科=手術をする医者。


というのは、正しいのですが、

実は、手術よりも、その前後の方が、

はるかに多くの時間を占めているんです。


 まわりの人からはその部分にしかスポットライトが当たらないけれども、

じつは、そのほかの部分がもっと大きいことって、

なにかに似てるな、と思いました。


 そうだ、

舞台だ。


 スポットライトは、舞台に立っている間、舞台の中心にしか当たりません。

でも、

その舞台にあがるまでの自分自身の努力。

舞台の脇を固めてくれる人たちの協力。

そして、舞台を作り上げてくれる裏方の人たちの支え。

その、どれかひとつでも欠けてしまうと、

舞台は成り立ちません。


 手術でスポットライトが当たるのは、オペレーター。

自己研鑽を積んで、

手術で助手を務めてくださる先生、看護師さんの協力に感謝し、

手術の準備を整えてくれる病院スタッフ、そして、医療機器メーカーの方々の支えを忘れないように、

 ひとつの手術に取り組んでいきます。


 なによりも、

その舞台を見に来る人にとってはたった1回の舞台であるように、

患者さんにとってはたった1回の、

そして、


やりなおしのない1回限りの手術ですから。

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by fkymhts | 2007-03-03 20:30 | 診察室のひとりごと