譜久山仁 の 第3診察室

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腕 と こころ

「この病院には、いい機械があるから。」


「いえいえ、お母さん、ちがうのよ。

先生の腕がいいのよ。」


なんとも、面映い気持ちで、その場からそっと抜け出したいような気になってしまいました。


胃カメラで、吐血の原因を検査したときのこと。

通りいっぺん、食道も、胃の中も、十二指腸も見てみましたが、出血しているところはありません。

おかしい。

でも、どこか、出血しているところがあるはず。


十二指腸にもう一回カメラを入れてみると、

普段はあまり潰瘍ができない、十二指腸のすこし奥まったところ。

カメラがするっと抜けてしまって、見落としがちなところに潰瘍がありました。


潰瘍の治療を始め、患者さんとその娘さんに検査結果をご説明しました。



譜久山病院の機械がいいわけではありません。

まして、僕の腕がいいわけではありません。


ただ、

どうしてもこの人を良くしたい、

という こころ が、

おかしい、というヒントをくれました。



一人ひとりの患者さんの

一つひとつの検査、治療。


その一つひとつをうまくいくようにする

こころ、

大切にしたいです。
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by fkymhts | 2007-06-14 21:44 | 医者と患者さん