SAS というと、 Southern All Stars (サザン) と来る方が多いと思いますが、
今日は、Sleep Apnea Syndrome:睡眠時無呼吸症候群 についてです。
国が3000人を対象に、
不眠についてのアンケート調査を実施した結果、
「昼間眠くなってしまう」という人が10%くらい、いたそうです。
この中で一番頻度の高いのが睡眠時無呼吸症候群です。
睡眠時無呼吸症候群は、
睡眠中、のどの上気道がふさがり、呼吸が10秒以上止まる状態(無呼吸)が、1時間に5回以上起きる症状を言います。
2003年2月、乗務中に居眠りした山陽新幹線運転士が、この疾患だったことから注目されたことを覚えておられる方も、多いでしょう。
患者は全国で推定200万人を超えると言われています。
睡眠障害による交通事故や労働災害などによる社会的損失は、わが国で1年間に3兆5000億円と言われています。
そのうち、昼間眠くなってしまう人が10%を占めると考えると、3500億円。
睡眠時無呼吸症候群はその中で一番頻度が高く、
これによる社会的損失は、数百から1-2千億円にも及ぶことになります。
また、睡眠時無呼吸症候群は、メタボリックシンドロームとの関係も強く、
「睡眠時無呼吸症候群」の男性患者の半数、女性では約3割が、脳卒中や心筋梗塞(こうそく)の引き金になる「メタボリック・シンドローム」を合併しているとの報告があります。
譜久山病院にも、睡眠時無呼吸症候群の検査の為に、患者さんが入院してこられます。
仕事を終えられて、夕方7時前に入院してこられ、
寝ている間に検査が終わり、
翌朝、退院と同時に仕事に出られる方が多くおられます。
検査結果が約1ヶ月で返ってきますので、外来でご説明をするのですが、
今後は、メタボリックシンドロームの危険性についても、お話をしていこうと思います。
昼間、眠くなる方、
いびきの大きい方、
周りの人から、寝ている時に息が止まっているよ、と言われる方。
ぜひ、一度検査を受けられることを、おススメします。
あなたの社会的損失も、きっと、大きいハズ。
譜久山病院のお近くの方は、
こちらまでご相談ください。