特定健診、って、知ってます?
来年の4月から、健診が新しくなるんです。
特定健康診査とは、
「糖尿病その他の政令で定める生活習慣病に関する健康診査」(第18条第1項)
として新しく作られた健診です。
これまでの健診は、
医療保険各法に基づいて医療保険者が行う一般健診、
労働安全衛生法に基づいて事業者が行う健診、
老人保健法に基づいて市町村が行う健診
として、行われてきました。
これまでの健診の目的としては、
個別疾患の早期発見・早期治療 でしたが、
健診の結果についての保健指導は、
プロセス(過程)重視の保健指導、でした。
ぶっちゃけた話、
結果はどうであれ、指導はしたよ、ということです。
特定健診の目的は、
内臓脂肪型肥満(早い話が、
メタボリックシンドロームです)に着目した
早期介入・行動変容です。
つまり、
メタボリックシンドロームの人を早く見つけ、
医師、保健師、管理栄養士などが早め早めに関わり始め、
その人の生活習慣を変える(行動変容といいます)ことにつながる指導を行う
ことを目的としています。
そして、特定健診の保健指導の特徴は、
プロセスを重視するのではなく、
結果を出す保健指導 である、ということです。
どのようにしたら結果が出るのか、
というご質問や、
そう、うまく結果が出るのか、
という疑問の声はあるでしょうが、
やりっぱなしではなく、
結果を出すことを重視した健診となっていることは、大きな進歩だと思います。
また、
結果を出すための指導に役立つ資料をわかりやすく作ってくれていて、
誰でもダウンロードできることは、とてもありがたいです。
ちなみに、
1に運動 2に食事 しっかり禁煙 最後にクスリ
というのが、生活習慣病予防のスローガンで、
運動については
こちら
食事については
こちら
禁煙については
こちら
からわかりやすい資料をダウンロードできます。
特定健診を行うことにより、
医療費の高騰を本当に防ぐことが出来るのか、
という問題については、
来年度から始まる40~74歳の新しい健康診断(特定健診)の結果、受診者の5割が医療機関での診察が必要になる恐れがあることが、人間ドック受診データの分析でわかった。
もし中高年の半分が健診後に医療機関を受診すれば、医療費の高騰につながる恐れがある。
と、いう皮肉な結果も出ていますが、
異常に対して早めに生活習慣を改善し、それでも不十分ならば治療を開始することは、
結果として糖尿病、高脂血症、高血圧の進行を防ぐことができ、
長期的には医療費の低下にもつながると思います。
病気を治すだけでなく、その人の体全体を健康にしたい、
というのが、僕の患者さんに対する想いですので、
生活習慣病の予防、早期発見、早期治療は重点的に取り組んでいきたい課題です。
「もしかしたら生活習慣病?」と思われたら、譜久山病院までご相談ください。