譜久山仁 の 第3診察室

shinsatsu.exblog.jp
ブログトップ

カテゴリ:キズの手当て( 119 )

やけどの治療のおススメ

今日は、やけどをしてしまったら、どのように治療をすればよいのか、お話しますね。

というのも、
第3診察室のアクセス分析を見てみると、びっくり。
1位から10位まで、すべて やけど がキーワードとして上がっているのです。



やけどが気になる方、クリックしていただけると嬉しいです。


 お子さんのやけどを診させていただく機会が増えてきています。

ブログ 第3診察室を見られて、病院にご連絡をいただくことが多く、
他の医療機関で治療を受けられて、心配なのでお問い合わせをいただくこともあります。

お子さんだけに、お父さん、お母さんが
やけどを防ぐことができなかったことを悔やまれたり、
痕が残ることを心配されるお気持ちは、
こどもを持つ身として、痛いほどわかります。

ブログ 第3診察室で 一般的なやけどの治療についてはお話してきていますが、
やけどの状態、治り方の具合は、お子さんそれぞれで異なります。

一般的な治療の知識を持たれた上で、
担当医の先生と治療について十分にお話をされて、
信頼関係を築かれることが、何よりも大切なことです。


 やけどの治療は、個人的には、

 受傷直後 
やけどをしたらすぐに、流水(水道など)で冷やします。
その後、下の処置を行います。


 水ぶくれができたり、浸出液がでる時期
やけどにくっつかず、痛みが少ない処置をします。

受傷後1週間くらいは、
やけどの周りの皮膚が弱く、炎症も強い為、
ステロイドと抗生剤を混合した軟膏を使用して、ラップで覆う処置をすることが多いです。

受傷後1週間以上経過し、周りの皮膚がしっかりとしてきたら、
ワセリン+ラップ や、 創傷被覆材での処置をすることが多いです。


 表面の皮が張ってきて、浸出液が出なくなる時期
やけどの痕が目立ちにくくなるように処置をします。
軟膏や被覆材を使用することが多いです。


 やけどの痕が目立ちにくいようにする処置まで考えると、
かなり時期のかかる治療になります。

 担当医の先生との信頼関係が築けていることが、何よりも良い治療につながります。


 やけどの治療を求めて、第3診察室に来られたあなた。
一日も早い治癒を、お祈りしています。

 
 ご質問がありましたら、
一般的な範囲内でのご回答、ということをご理解いただいたうえで、
お答えさせていただきます。
また、ご回答が遅くなることもありますが、ご了承ください。
[PR]
by fkymhts | 2008-09-05 00:50 | キズの手当て

やけど と 熱意 

お子さんのやけどでは、お母さんの熱意に心動かされることがあります。


今日は、熱いやけどとそれよりも熱いお母さんの想いのおはなし。
クリックしていただけると、うれしいです。

1歳3ヶ月の男の子。

アイロンで右手をやけどしてしまい、近くの病院での治療を受けました。


いくつかの科で総合的に判断されて出た結論が、

「植皮が必要。」 


他の治療を探して、たまたま、第3診察室に来られたとのことでした。


ブログを見て、メールを病院に送られ、

その返事を見る前に、電車に乗って、譜久山病院へ。


遠方からのメールでしたので、

「診ていただいている先生によくご相談されて、治療方針を決められた方がいいですよ」

というお返事を書いたすぐ後に、僕の外来に来られました。


僕自身は、植皮の技術がないので、

「専門の先生に植皮を勧められているので、植皮が望ましいのかもしれないけれども、

植皮なしでも治りそうなので、保障は出来ませんが、一緒に治療をしていきましょう。」

というお話をして、治療を開始しました。

治療開始時(すでに、前の病院での治療を受けておられました)
c0029677_1373946.jpg

幸い、お子さんがこわがらずに治療を受けてくれたので、とても助かりました。

遠いところを熱心に治療に通われて、2週間後
c0029677_1391788.jpg

さすがに若い!!
予想よりもはるかに良くなって、植皮なしで大丈夫!と、安心できました。

そして、3週間後
c0029677_141951.jpg

完全に表面の皮膚が張り、ジュクジュクと濡れることもなくなりました。

これで、まずまず、安心。


「写真を載せたいのですが。」

というお願いにも、とても快く、

「顔写真入りでも、いいですよ。」

とのお言葉でしたが、個人情報の問題もありますので、

やけどの写真と治療の経過だけご紹介させていただきました。


お母さんの熱意に動かされての治療でしたが、

お役に立つことが出来て、とても嬉しかったです。
[PR]
by fkymhts | 2008-04-14 01:45 | キズの手当て

やけどの治療、どこを受診しますか?

 2月になっても、寒い日が続きますね。
1月にお話した やけど 。
まだまだ、たくさんの方が来られます。


まだまだホットなやけど。今日は、これまでの治療に加えて、深いやけどの治療と、医療機関を受診するときのアドバイスです。クリックしていただけると、うれしいです。

 ご自宅でできるやけどの処置は、
やけどの治療 (おさらいです)を見ていただくとして、
赤くなっていたり、うんでいたりする やけど 、
そして、 深い やけど の場合は、早めに医療機関を受診することをオススメします。

 今日は、第3診察室を見られた、ということではるばる市外から受診に来られた方がおられました。
お近くの病院で深いやけどに対して植皮を勧められ、それ以外に治療法がないのかを知りたくて来られました。

 やけどの治療についてはガイドライン作りが進んでいるところですが、その中にも深いやけどに対しては ヒト塩基性線維芽細胞増殖因子(basic fibroblast growth factor:bFGF) というものが治療に役立つことが分かってきています。

bFGFは、、フィブラストスプレーという名前で製品化されています。

湿潤療法についてのご説明をし、深いやけど(熱傷潰瘍)でしたので、フィブラストスプレーでの処置を始めました。

 やけどの治療については、医療機関によって治療法が一定していないため、不安を感じられることも多いようです。
治療についての説明を聞かれても疑問な点は質問をされて、ご納得された上で治療方針を決められる方が良いと思います。

 治療には、患者さんと医師との信頼関係が必要で、治療の経過で信頼関係は深まっていくものですが、もし、治療途中で病院を変わられる時は、
新しい創傷治療の、外傷を湿潤療法で治療している医師 を見ていただき、湿潤療法を積極的に行っている医療機関を受診されると良いと思います。

 やけどの治療には、
十分に治療の経過を観察すること。
患者さんと医療者が信頼し、協力して治療を進めること。
が、なによりの治療法です。

 まだまだ、やけどをする危険が多い日が続きます。
カイロ、コタツによる低温やけどの方もよく来られますので、注意してくださいね。
[PR]
by fkymhts | 2008-02-12 22:25 | キズの手当て

やけどの治療 (おさらいです)

 1月も今日で終わり。

ということで、今月たくさん来られた、やけどの治療をおさらいします。



今日もホットなやけどの方がこられました。治療の方法がわかるようにします、というお約束どおり、まとめて見ますね。
クリックしていただけると、うれしいです。


やけどをしてしまったら、まず、
やけどをしてしまったら
で、応急処置をして下さい。
とにかく、冷やす!!ことが第一です。
20分くらい水道水で冷やしている間に、

やけどにラップ
をはれるように、サラ○ラップやク○ラップを探してください。
テープやワセリンがあると、なお良いでしょう。

材料がそろったところで、
自分でできる やけどの治療
を見ながら、実際の処置にうつってください。

なお、やけどの処置を自分でされたことのない方や、
これまでに経験したよりもひどいやけどの場合は、
医療機関を受診されることを強くおススメします。

また、
やけどで水ぶくれが出来ている時や、
やけどをした直後は、
やけどにくっつく創傷被覆材は使用しないでください。

水ぶくれが破れたり、周りの皮膚がめくれたりする危険があります。


冬の間は、
ストーブや熱湯によるやけど
カイロによる低温やけど
で病院にこられる方がたくさんおられます。

どうぞ、熱いものには、お気をつけて。
[PR]
by fkymhts | 2008-01-31 22:48 | キズの手当て

やけどの水ぶくれ

 寒くなって、やけどの患者さんが増えています。


今日ホットなやけどのお話です。
クリックしていただけると、うれしいです。

やけどで悩むのは、水ぶくれをどうするか?

 外来に、インターネットで見た治療法をしている、といって来られた方が居られました。

「水ぶくれは破った方が早く治る、ってみたから、破ってきました。」

うーん。

「どこのホームページで見ましたか?」

とお尋ねすると、

「さあ、よく覚えていません。」

とのこと。


インターネット上は、情報が氾濫しているので、正しい情報かどうかの判断を自分で見極める必要があります。

じつは、やけどの水ぶくれ、
破らない方が早く治る、ということが分かっています。

水ぶくれの中の液がにごってきたり、

水ぶくれの周りが赤く腫れたりすると、

感染している可能性が高いので、水ぶくれを破らないといけないこともありますが、

感染のない水ぶくれでは、原則として破らない方が治りが早いです。



 これから、まだまだ寒い日が続きますが、

やけどの治療、と、

情報収集には、十分にご注意してくださいね。
[PR]
by fkymhts | 2008-01-23 22:27 | キズの手当て

褥創(床ずれ)の処置について

 最近、褥創が悪くなって、他の医療機関からご紹介いただくことが続きましたので、
褥創(床ずれ)の処置再掲載、です。

 褥創の処置で、消毒をするかしないか、
については、賛否両論あります。


今日は、僕の個人的な意見をお話しますね。
クリックしていただけると、うれしいです。


 僕自身は、
3年ほど前までは消毒薬の入った軟膏を使った処置をしていましたが、
3年前からは消毒をしない、乾かさない処置に変更しています。

そして、鳥谷部先生にご指導いただいて、褥創から出てくる液(滲出液と言います)を吸収できるようなパッド(OWTパッド、と呼んでいます)を使うようになりました。

 それ以降、
僕が関わっている褥創の患者さんは、
消毒をしなくても適切な時期に、膿を出す治療をしたり、抗生剤の治療をすることにより、
化膿することなく、以前よりも治療期間が短く、治療費は安くなっています。

そして、膿を出す治療や、抗生剤の治療は、消毒をしていた時期にも必要であり、
あくまでも主観ですが、その頃と比べてこれらの治療が増えたことは無く、
どちらかと言うと減っているように感じています。


 消毒についての賛否両論。

両方の治療を、実際に経験されると、
どちらが良いかは、よく分かります。
[PR]
by fkymhts | 2007-08-13 12:31 | キズの手当て

おうちでできる、褥創(床ずれ)の処置 実践偏

 昨日は、 褥創の処置の大まかなことについておはなしをしましたが、


今日は、実際にどうしたらよいかをお話しますね。
クリックしていただけると、うれしいです。

 なお、今回使っている写真は、鳥谷部先生のご好意で頂いたスライドを一部改変したものです。
c0029677_5254929.jpg
c0029677_5343189.jpg
c0029677_5345863.jpg
c0029677_5351169.jpg
c0029677_5352340.jpg
c0029677_5353321.jpg

 褥創の処置=難しい、と考えずに、

褥創に圧をかけない

褥創を乾かさない

褥創にくっつくもので処置をしない

ことを原則として、一番身近におられるご家族で処置をしてあげてください。


 なお、褥創が化膿してくる時は、

周りが赤くなったり、熱を持ったりします。

その時は、すぐに担当の医師にご相談してくださいね。
[PR]
by fkymhts | 2007-07-06 05:26 | キズの手当て

おうちでできる、褥創(床ずれ)の処置

 訪問看護ステーションとお近くの開業医の先生からのご依頼があって、
褥創処置のために、往診に行ってきました。


今日は、すぐに役立つ床ずれの治療のおはなしです。
クリックしていただけると、うれしいです。

 褥創と書いて、じょくそう、と読みます。

一般的には、床ずれ、と言われているもので、

体の姿勢を変えることが出来ない状態で、

同じ部分に圧(体重)がかかると、その部分の血のめぐりが悪くなり、

腐ってしまう、というのが、

褥創ができる理由です。


褥創の治療に必要なことは

まず、何よりも褥創の部分にかかる圧を減らしてあげること。

そして、褥創をかわかさないこと。

もうひとつ、褥創にくっつくもので処置をしないこと。

です。


ケガややけどなどの他のキズの処置と共通するところもありますが、

なによりも 圧を減らしてあげることが大切です。


それから、

他のキズと違うのは、

おしりに出来ることが多く、便で汚れてしまうことです。


キズが便で汚れてしまうなんて、

と、不安に思われるかもしれません。


褥創の治療では、基本的には、便で汚れてしまって化膿する心配はありません。


次回は、褥創の具体的な処置の仕方を

お知らせしますね。


なお、褥創については、

譜久山病院公開勉強会で、ご講演いただきました
鳥谷部先生の方法を病院全体で取り入れ、

褥創治療が目覚しく改善しています。
[PR]
by fkymhts | 2007-07-05 20:38 | キズの手当て

今日は指の日

 当直をしていると、おなじ場所をケガした患者さんが続くことがあります。


今日は、指の日。


指をケガした患者さんが続きます。


車のドアではさんだ。

カッターで切った。

サランラップの箱についている刃で切った。

喧嘩で殴ったあと、痛い。


などなど。


念のためにとったレントゲンで骨折も見つかり、

少しヒヤッとしました。



今日は 指 受難の日。



あたたかくなり、指先も良く動かすようになったと思いますが、

ケガをするとたちまち毎日の生活に困るのが、

指。


どうぞ、ケガにはお気をつけて。
[PR]
by fkymhts | 2007-04-16 01:47 | キズの手当て

おりこうさん

 お子さんの顔の切りキズを縫わないといけないことが、よくあります。

 大人の手や足のキズと違って、

とっても神経を使うんです。

 何よりも、神経を研ぎ澄ませてすることは、

とにかく、泣かせない こと。

 泣いてしまうと、顔のキズだけに縫うところが動いてしまって、縫うのが非常に難しくなってしまいます。


 泣かせないようにするためには、

こわがらないように人形などで相手をしてまずリラックスしてもらうこと

痛くない麻酔をすること

お父さん、お母さんにそばにいてもらうこと

体をおさえつけないこと

が大切です。


 とはいえ、すべてのお子さんでうまくいくわけではなく、

診察室に入ってくる前から泣いているお子さんには、困ってしまうことがあります。


 お子さんがおりこうさんにしてくれて、

お父さん、お母さんがこちらを信頼してくれる時は、

とてもスムーズに、そして、きれいに縫うことができます。


 小さいお子さんの顔のキズ。

縫うときには、0.何ミリの単位で針をかける場所を決めないといけません。

一生を左右することのある治療だけに、真剣勝負です。


 、

今日のお子さんは、とてもおりこうさんで、きれいに縫うことができました。

[PR]
by fkymhts | 2007-03-18 22:20 | キズの手当て