譜久山仁 の 第3診察室

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やせぐすり

っていう、アヤシゲなタイトルになってしまいましたが、

(だって、2ちゃんねるにそう書いてあったんだもん)


ちゃんとした健康のお話です。


高脂血症には、

コレステロールが増えるタイプと
中性脂肪が増えるタイプがあります。


その中でも、コレステロールが増えるタイプに、効果があるのが、

コレバイン

内服薬ですが、血液の中に吸収されない、不思議なお薬です。


一般的には、内服薬は、血液中に吸収されて効果がでるようになっているものが多いのですが、コレバインは血液中に吸収されません。

コレバインの作用機序(どうやって効くのか)については、

この薬剤は内服後腸管に達すると,そこの胆汁酸と結合して,胆汁酸の再吸収を阻害し,胆汁酸の便中への排泄を促進します。胆汁酸は,元来,肝臓でコレステロールが代謝破壊された産物として胆汁中に排泄されたものですが,腸肝循環というしくみによってその一部は,腸管から再吸収されて肝臓に戻され,肝臓でのコレステロール代謝の一部は間接的にコントロールされているのです。したがってコレスチミドによって,胆汁の腸肝循環が阻害されると,肝臓へ戻る胆汁酸が減り,肝臓はコレステロールの代謝を高めます。そのためコレステロールが必要となり,肝臓は血中からコレステロールの取り込みを増すため血中のコレステロールの減少が期待されることになります。

となっています。

うーん。難しいですね。


誤解を恐れずに、端的に言ってしまうと、

コレバインは、

腸の中に入って、食べ物の中のコレステロールを集めて、便の中に捨てる。

腸肝循環といって、腸と肝臓の間を行ったりきたりしているコレステロールを集めて、便の中に捨てる。

という2つの方法でコレステロールを減らすんです。


医者の立場からは、

やせぐすりとしてはおススメできませんが、

高コレステロール血症の良い治療薬として、おススメです。


その結果、もしかしたら、やせる、かな…?


なによりも、食事で高コレステロール血症を治せれば、

それば一番なのですが。
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by fkymhts | 2007-04-29 23:31 | 病気のこばなし

タバコ と 肺がん

禁煙のすすめ をしましたが、関心がある方がたくさんおられました。



タバコ、やめる気になりました?


まだ、続けようかなっと思っているあなたへ、
タバコ について、もう少し、お知らせしますね。


タバコをすうと、肺がんになる。

といわれる反面、

タバコをすわなくても、肺がんになる人がいる。

ともいわれています。


タバコをすわなくても肺がんになるんだったら、

禁煙しなくてもいいじゃないか、

というのが、愛煙家の方の言い分。


タバコをすうと、どのくらい肺がんになりやすいか。

また、肺がんの原因として、タバコがどのくらい悪さをしているのか?


次のような、データがあります。

非喫煙者に比べて、喫煙者の肺 癌リスクは、男性で4~5倍、女性で2~3倍高いと報告されており、喫煙本数、喫煙年数が増加すれば肺癌リスクも増加する。

喫煙は最も大きい肺癌の原因であり、喫煙に起因する肺癌は男性で70%、女性で15%と推定されている。

日本肺癌学会が第41回日本肺癌学会総会(平成12年11月2日、東京、 小林紘一会長)においておこなった「禁煙宣言」 からの引用です。


他にも、タバコは、
食道、膵臓、口腔・中咽頭・下咽頭、喉頭、腎盂尿管、膀胱などの癌のリスクを高めるといわれています。


その上、タバコをすわない周りの人への害もあり、

受動喫煙も肺癌リスクとなり、夫が喫煙者の場合、非喫煙者の妻の肺癌リスクは1.3~1.5倍に増加すると報告されています。


あなたの為、
あなたの愛する家族の為、


やっぱり、タバコ、やめませんか?

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by fkymhts | 2007-04-28 13:52 | 病気のこばなし

禁煙のすすめ

 

タバコ、すっていますか?


もし、タバコをすっていて、

全身麻酔の手術をうける可能性がある人は、

すぐに禁煙をすることをおススメします。


 なぜ、こんな話題、かというと、

譜久山病院で、外科医として仕事をしているほかに、

麻酔科標榜医としての仕事もしているから、なのです。


 手術前に患者さんの診察に伺うと、

全身麻酔の前に禁煙しないといけない、ということを知っている方が

非常に少ない!!

のです。


 なぜ、禁煙しないといけないのか。


 喫煙により、

体中に十分な酸素を運ぶことが出来なくなるから。

血管が細くなり、狭心症、心筋梗塞などの危険性が増えるから。

咳、痰が増えるから。

増えた痰を気管の外に運び出す為の、気管・気管支の表面にある線毛細胞の働きが悪くなるから。


などなど、本当にたくさん理由がありますが、


青森労災病院のホームページに、非常にわかりやすく書いてありますので、

こちらを見てくださいね。

 

タバコ、やめる気になりました?


 手術後に、安全に過ごせるかどうかは、

あなたのその1本にかかっています。
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by fkymhts | 2007-04-27 01:43 | 病気のこばなし

たすかったぁ

 救急車で腰の痛みが強い患者さんが運ばれてきました。


どうも、普通の腰痛ではなさそう…。


念のため、CTの検査をしてみると、動脈がこぶのようにはれる
大動脈瘤という病気。

治療が必要な状態です。


夜の時間帯なので、他の病院の外来は閉まっています。

どうしよう。


痛みが強いので、血管外科のある病院へ電話をしてみると、

当直の先生は専門外でしたが、血管外科の先生に連絡を取ってくれました。


すぐに診察してくれる、とのこと。


必要な注射をして、救急隊にお願いして搬送していただきました。


すぐに折り返しのご連絡を頂き、

「緊急手術が必要な状態なので、今からすぐに手術の体制を整えます。」

とのこと。

そのままでは、確実に命にかかわる状態でした。


「迅速なご紹介、ありがとうございました。」

と、血管外科の先生からお礼を言われましたが、

こちらの方が何度お礼を言っても足りないくらいです。



たすかったぁ。



患者さんの命も。
僕自身も。


速やかに診断をすることのできたレントゲン技師さん、
速やかに血管外科の先生に連絡してくださった、紹介先の当直の先生、
速やかに搬送してくれた救急隊の方、
そして、速やかに手術を決断してくださった血管外科の先生に、

心より、感謝です。


本当に、ありがとうございました。
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by fkymhts | 2007-04-19 21:54 | 診察室のひとりごと

今日は指の日

 当直をしていると、おなじ場所をケガした患者さんが続くことがあります。


今日は、指の日。


指をケガした患者さんが続きます。


車のドアではさんだ。

カッターで切った。

サランラップの箱についている刃で切った。

喧嘩で殴ったあと、痛い。


などなど。


念のためにとったレントゲンで骨折も見つかり、

少しヒヤッとしました。



今日は 指 受難の日。



あたたかくなり、指先も良く動かすようになったと思いますが、

ケガをするとたちまち毎日の生活に困るのが、

指。


どうぞ、ケガにはお気をつけて。
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by fkymhts | 2007-04-16 01:47 | キズの手当て

超音波内視鏡下生検

ちょっと、

専門的なお話
です。

超音波内視鏡下生検
ちょうおんぱないしきょうかせいけん
と、読みます。

この言葉を知っているあなた、
かなりの医療知識をお持ちですね。


これって、なんなのか、ですが、


胃カメラで胃に腫瘍が見つかったとき、
その腫瘍が悪性なのかどうか調べる為に、
腫瘍の一部を取ります。

このことを、生検(せいけん)、というのですが、
腫瘍の中には、胃の表面にある粘膜の部分は正常で、
粘膜の下に腫瘍が隠れていることがあります。

胃の腫瘍の中でも、スキルス胃癌と言う進行の早い癌も、
粘膜は正常でその下で進行することがあります。

このような腫瘍の性質を調べる為に、
超音波検査ができる機械が先端に付いた特別な胃カメラで生検をすることがあります。

これが、超音波内視鏡下生検です。


これまで、粘膜の下にできる腫瘍
文字通り、粘膜下腫瘍というのですが、
その診断のために、大学病院にご紹介して、
この検査を受けていただいた患者さんもおられます。


今も、お一人、大学病院へご紹介した患者さんの結果を待っているところです。


専門施設でしかできない検査だけに、
その病院との連携の重要さをひしひしと感じます。


ちょっと

専門的なお話
でした。
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by fkymhts | 2007-04-13 07:17 | 病気のこばなし

これでよかった


これでよかったと思います。



 患者さんとお話をするときに、心がけて言う言葉です。


治療の経過で、患者さんと医療者は、たくさんの選択を迫られます。

そして、その時、その場面で、最善と思われる選択をしていきます。

期待していた結果になることもあれば、失望する結果に終わることもあります。


そして、残念な結果に終わったとき、

これでよかったのかな?

という思いは、患者さん、医療者両方ともに心にのしかかってきます。


結果だけを見ると、

あの時こうしておけば良かった、と思えることもあるでしょう。


でも、その時、その場面にさかのぼってやり直すことはできません。


あの時こうしておけば良かった、

と悔いるよりは、

今回の結果を活かして、これからはこうしていこう

と前向きに考える方が、残念な結果もプラスになります。


医療者の立場からは、

患者さんよりも選択肢がたくさん見えていることが多いだけに、

こんな選択も、あんな選択もあったのでは、

と思うこともあります。


それでも、

選択をする過程では精一杯考え、悩んで、

選択をした後は、良い結果に終わるように最善を尽くして、

その結果は、これでよかった、と受け止める。

そして、患者さんに悔いが残らないようにする。


それが、医療者としての務めと思っています。



これでよかったと思います。


あの時、考えられる最善の選択をしたのですから。
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by fkymhts | 2007-04-06 05:39 | 医者と患者さん