譜久山仁 の 第3診察室

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医者が患者になってわかったこと …最終回

医者が患者になってわかったこと … 最終回、です。


一部、食事の時にはふさわしくない内容があります。あしからず、ご了承ください。
食事時を避けて、クリックしていただけると、うれしいです。


 大腸カメラの前には、1.8Lの下剤を飲んで、腸の中を洗い流します。

以前より味はずいぶんと良くなり、ポカリスエットのような味で、

最初は順調に飲めるのですが、800mlを越えたあたりから、少しずつしんどくなってきます。

 下剤の添付文書(説明書みたいなものです)には、200mlごとに便の色を注意して見てください、と書いてありますが、800ml時点で便は出ず…。

 結局、1200ml位飲んだあたりで、ようやく便が出始めました。

患者さんへも、200mlごとには出ないことがある、というように説明しないといけないですね。

それからは、飲んだ分だけ、水のような便がシャーっと出て行きます。

便の色が茶色でなくなり、検査の準備完了です。


 検査室へ行き、

穴あきの紙パンツ(男性用の普通のパンツは前に穴が開いていますが、検査用の紙パンツは後に穴が開いています)をはき、

検査用の病衣(浴衣)に着替え、

いよいよ、まな板、じゃなかった、検査台の上にのります。


 大腸の検査の時には、ボーっとする薬(鎮静剤と言います)を注射して、楽に検査を受けられるようにすることが多いのですが、
検査台の上に横になって、注射をされたところまでは覚えているのですが…。


 次の瞬間、検査室の横の回復室で、家内に揺さぶられて目が覚めました。

「もう、帰りますよ。」

時計を見ると、検査が始まった時から3時間が経っていました。

鎮静剤の効果に、睡眠不足と普段の疲れが加わって、爆睡してしまったようです。

当然、検査のことは、全く覚えていません。


 で、

「何ともなかったよ。」

という結果を聞いて、ほっと一安心。


 でも、便が出にくくて、血液混じりだったのは一体何故??

 疑問は残りましたが、調べるだけ調べて、異常がなかったので、

「もしかして、大腸癌では?」

という不安から解き放たれました。


 
 今回の身体の不調とその検査を通じてわかったことは、

何か病気があるんじゃないか、と思うだけで、とても気分が滅入ってしまうということ。

体調が悪い原因が何かわからなくても、検査で異常がないとわかるだけでもほっとするということ。

そして、調子が悪い時にまわりの方からしていただく親切が、とてもありがたいということ。

でした。


 今回の経験を通じて、患者さんの不安を少しでも軽くできるよう、

患者さんの立場に立った説明をしていきたいと思います。
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by fkymhts | 2008-05-18 00:03 | 医者と患者さん

医者が患者になってわかったこと … その つづき 3

医者が患者になってわかったこと … その つづき3です。


健康の大切さを、特に実感している今日この頃です。
クリックしていただけると、うれしいです。

 CTと胃カメラで、

とりあえず、それほど大きな問題はなさそう、とわかって、ひと安心。


 最後の難関、大腸カメラです。


 大腸カメラの前に腸の中を空っぽにしておかなければいけません。

そのために、前の日は、便が残りにくい食事(野菜などの繊維が多い物は食べてはいけません)にして、
寝る前に下剤をたくさん飲みます。


 ちょうど体調が悪くて、おかゆくらいしか体が受け付けなかったので、便が残りにくい食事は、問題がなかったのですが、
元気な人は検査の前に、お腹が空いてしまうだろうな、と思いました。

そして、下剤。

目薬のような容器に入った下剤を、1本飲みます。

普段、下剤を飲むことが無いので、下剤を飲むこと自体にちょっと抵抗があります。

しかも、下剤1本、というと、普段便が出ないときに飲む数十倍の量です。

夜寝る前に飲むことになっているのですが、体調が悪かったため、
8時ごろからコップ1杯の水に下剤1本を溶かして、覚悟を決めて一気飲み。

そのまま、ベッドに直行しました。


‥ゴロゴロゴロゴロ。

夜中2時ごろ、

モーレツに催して、トイレへ駆け込みました。

下痢でお腹は痛みましたが、

それまでの数日は血液混じりの便だったのが、ようやく茶色の便が出て、ほっとしました。


その後も、数十分ごとにトイレへ。

結局、2時から後は、眠れませんでした。


そういえば、この下剤、

飲んでから、6時間から8時間くらいで効くはず。


8時に飲んで2時、というのは、予定通りといえば、予定通りだったのでしょう。


一晩、トイレに出たり入ったりしながら、

いよいよ、大腸カメラの朝を迎えました。


‥ついに、次が最終回。

つづきは、また今度。
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by fkymhts | 2008-05-16 22:22 | 医者と患者さん

医者が患者になってわかったこと … その つづき 2

医者が患者になってわかったこと … その つづき2 です。


更新がおそくなり、ご心配をおかけしました。読んでいただけると、少し安心。クリックしていただけると、うれしいです。

いよいよ、鼻から胃カメラが入ってきます。

麻酔が効いているので、思ったほどは痛くないのですが、

ぐっと押し上げられる感じはあります。

鼻を通り過ぎて、気管の入り口にある声帯を横目で見ながら、食道の入り口へ。

気管と食道は背中合わせになっているので、検査を受ける側にとっても、する側にとっても、食道の入り口に入るまでが、一番目の難関なのです。

食道にすっと入る感じがしましたが、声帯が押される為か、思ったほど声が出ません。

それでも、時間がたつにつれて、声が出やすくなり、

胃の中、十二指腸の中を観察するときには質問もできるようになりました。

「ちょっと、そこ、近づいて見せてもらえますか。」

質問しながら、

医療者が患者さんって、検査をする側にとってはストレスなんだろうな、と、改めて思いました。

無事に、検査修了。

出血の原因となるような腫瘍(できもの、ですね)や、潰瘍もなく、

ほっとしました。


が、

上(上部消化管:食道、胃、十二指腸のことです)が大丈夫なら、

後は下(下部消化管:大腸のことです)。



胃カメラよりもハードルの高い、大腸カメラを翌日に受けることになりました。



つづきは、また次回に‥。
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by fkymhts | 2008-05-15 06:01 | 医者と患者さん

医者が患者になってわかったこと … その つづき

医者が患者になってわかったこと … そのつづき です。


3回目にもなると、シリアスなのにも慣れてきますね。いよいよ、検査当日。クリックしていただけると、うれしいです。


検査を決意した翌日。

食事を抜いて、外来の空いている時間に、血液検査をしてもらいました。

その後、おなかのCTと胃カメラ へ、

と行きたいところですが、診療の関係で、なかなか自分自身の身体が空きません。


なんとか、診療を終えて、CTへ。


そういえば、4年前も、盲腸でCTを撮ったっけ。

と、妙な感慨に浸りながら、4年前よりは良くなったCTで検査が無事終了。


いよいよ、胃カメラ、です。


胃カメラは、22歳の時に十二指腸潰瘍になってから、10回近く検査を受けているので、

勝手知ったる検査、なのですが、

実は、鼻からの胃カメラは初めて、なのです。


まず、両方の鼻の血管を収縮させるスプレーをしてもらいます。

血管を収縮させないと、カメラを入れたときに鼻血がでてしまう、ということはわかっているのですが、それでも、シューっとスプレーをされると、ちょっとしみます。


つぎに、通りの良い方の鼻に、麻酔のゼリーを流し込みます。

通りの良い方の鼻、って、言われても、わからないものですね。
左かな、と思って、自己申告しましたが、どうやら、ハズレだったのかな、というのが、後でわかりました。

このゼリーが、思ったより、しみます。

待つこと数分。

だんだんとしみる痛みも麻痺してきて、カメラと同じ太さのチューブを試しに入れてみて、鼻の通りを見ます。

が、なかなかチューブが通らず、麻酔しているといってもチューブを押される感じはわかりますので、涙がにじんできました。

幸い、角度を変えるとチューブがすっと通ったので、両方の鼻を麻酔する必要はありませんでした。

 さて、いよいよ、本番。

「口からと違って、おえっ、としにくいですし、
検査中もしゃべることができますから、楽ですよ。」

と、患者さんには説明している、鼻からの胃カメラ。

自分の身になってみると、どうだったのか。


それは、また、次回へ。
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by fkymhts | 2008-05-01 21:20 | 医者と患者さん