癌の患者さんが亡くなられました。
遠く離れた所から娘さん、お孫さんも駆けつけ、たくさんのご家族に囲まれての最期でした。
最後まで、ご自身のことをご自分で決められ、癌の転移についても正確な告知を望まれ、治療もご自分で決めて受けられました。
癌の末期状態になり、十分に話ができなくなっても、ご家族が絶えることなくお見舞いに来られ、ずっとそばについておられました。
自分がすべきことをしっかりとして、家庭を築き、子供を育て、孫の世話も見てきた。
最期のときが近づき、お話ができなくなってもなお、その患者さんを慕い、遠くからでも駆けつけるご家族のご様子を見ていると、その患者さんの生きざまが伺えました。
果たして、自分がその年齢になったとき、その状態になったときに、それだけのことを決めることができるだろうか。
と、考えると、その患者さんの人生に頭が下がりました。
最期の最期まで、自己決定されたHさん。
おつかれさまでした。