47回目の誕生日を迎えました。
この一年で一番大きな影響力があったのは、なんと言っても新型コロナウイルスでしょう。
これまで当たり前だったことが、1年足らずの内にガラッと変わってしまいました。
人と会って食べたり飲んだりしながら話ができない。
大勢の人がいる電車や街なかに入っていくのに抵抗がある。
どこに行くのにもマスクが手放せない。
病院での診察も変わりました。
これまでは、熱や風邪の症状を訴えて受診する患者さんが多く、通常の外来で診察をしていましたが、
今では、通常の外来と時間や場所を別にした発熱外来で診察をするようになりました。
診察は、これまではのどを見たり、胸の音を聞いたり、と、患者さんの身体をしっかりと診察していました。
「手が前に出ない」診察はダメだ、と言われていました。
今では、できるだけ熱や風邪の患者さんに触れないように、そして、検査で判断するようになりました。
一生懸命力を入れている緩和ケアでも、
患者さんの外出、外泊や、ご家族の方の面会も大きく制限され、
身体とこころのつらさに対してとても有効な「人と人とのふれあい」が減りました。
新型コロナウイルスは、感染力の強さや重症化の可能性などの怖さがありますが、
何よりも怖いのは「人と人とのふれあい」が大きく損なわれることです。
そして、新型コロナウイルスに対する恐れのために、他の人を攻撃したり、排除しようとする空気ができたりすることです。
院長として「人の和に支えられたあたたかい環境」をつくることを、何よりも大切な目標としています。
自分の力は小さく、ひとりでは病院をあたたかくすることはできません。
周りのひとを引っ張っていく力や、引き寄せる魅力は残念ながらありません。
でも、ひとの話を聞くことはできます。
自分一人ではできないからこそ、このような「人と人とのふれあい」が損なわれている時期だからこそ、
周りのひとの話を聞いて、力を借りて、一緒にあたたかい環境を作っていきたいです。
歩みはおそくても、このようなことを考えることができる心身を授けてくれた両親に感謝です。
お母さん、47年前の今日、僕を産んでくれてありがとう。